ご主人様のお気に入り


あたしなりに必死に声出したつもり。

でも


「聞こえないよ。」


相手は簡単にあたしの言葉を遮った。

たったの一言で。


それに火がついたのか。

あたしの中で何かがキレた音がした。

「....るさぃ」

「だから聞こえないって....」


「だーかーらーっ!!!うるさーいっつってんの!!!さっきから何なの!?
あんただってボーっとしてたんじゃない!!!
あたしだって好きでぶつかった訳じゃないっつーの!!!!
この蜜柑頭!!!」


みんなの視線がいっきにこっちを向く。


ハァ...ハァ....。

言えた...ついに!!!

へへん♪

どんなもんだい♪


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