秘蜜な2人の35㌢
「ほら、着いたよ。せっかく連れてきたからな。」
「え!?どこに?」
言われるがまま車を降りて宏人の後を追いかける。
「手。」
「え?あ、うん。」
あたしは自分の手を宏人の手に重ねた。
宏人はあたしの手をひいて居酒屋の扉をガラッと開けた。
「おー宏人。早かったな。」
「まぁな。」
どういうこと??
「ね、ねぇ宏人。何?」
宏人は何も言わずあたしの手を握ったまま奥へ進む。
「もしかしてその子が凪沙ちゃん?かわいいー」
え?なんで知ってんの?
「そう、俺の彼女。かわいいでしょ?」
宏人はあたしの肩を抱く。
もう!何が何だか分からない!
「ねぇ!宏人!!何のこと!?」
あたしは怒って問いかけた。