迷える子羊、クールな狼
「どうかなさいましたか?」
「いいえ、」
そうですか、と本を開く貴方を見ながら私は思うの。
まさか、私・・・恋をしようとしているの?
本で読んだわ、恋の話を。
甘くて、心躍って、時に切なく苦しくてー
自らの胸に手を当てて問いかけるも、答えは出てこない。
朗読をする、ジョセフの声が、
私を見やる、先生の目が、
私にふりまく、貴方の笑顔が、
何故だか、一番私を幸せにするかもしれないー
そう、思ってしまった。
私は恋を、してるのかしら・・・