―百合色―
俺何してんだよ。


百合と修がもし仲良くなって、付き合ったりもしたら、俺…どうなるんだ?



俺、百合の事好き?


いやそれはない。


たとえそんな事があっても、俺は多分どうする事もできない。



それに今はマナがいる。


マナからメールが届く度、ついつい笑ってしまう俺がいる。


それはマナが好きな証拠だろ?


だから俺はマナが好きなんだ。



でも、俺に突き刺さったままのナイフは、
簡単には抜けない。



自己中?

自己中だったかな。


百合を困らしてしまったかな。


今、百合と修はメールしているのかな?



俺は寝るまでこの事を考えていた。


─…部屋の小さな窓から、あの夕方にみた一番輝いている星が見えた事は、
俺は知らなかった。


あの星は誰の星──…?
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