―百合色―
一ヶ月で答えを出さなくてはならない。

当然俺は別れなどしたくない。

マナが好きだから。


でも不安なんだ。


一ヶ月、マナと連絡を取らずに、好きでいられるのか─…


俺の近くに、俺を虜にする笑顔がある─


百合の笑顔だ。


俺は我慢出来るだろうか?

やっぱ俺は…最低だな。



この夜、俺は眠れなかった。


一晩中、マナから送られてきたメールを見返していた。


マナからのメールを見ると、思い出す…マナとの思い出を。


ケンカも沢山した。

でもそれ以上に、幸せな時間が多かった。


ずっと一緒だと思っていた。


でも今の俺達は、
距離をおいている─…


どこで道を間違えただろうか?


マナと出会わなければ、
良かったのかな…


最終的には、そこに疑問を感じ始めた。


マナと出会って…俺は後悔などしていない。


ずっと…マナだけだと…自分の気持ちを信じたかった─…
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