―百合色―
俺とタクミはバスに乗り込む。

やっぱり今日も座れない。
俺とタクミは手すりをもち、カバンを肩にかけ、立つ。

これが朝のスタイル。


そして、あの話を再開する。


『は?まじで麻生がそんな事言ったの?それで光輝はOKした訳?』



『そりゃ嫌だったよ?でもマナの目が…真剣だったんだよ…』



『そっか。じゃあ光輝も考えなくちゃな?真剣に』


バスは時々揺れる。


つられて俺達乗客も揺れる。


だから朝のバスは嫌いだ。


『何を考えんだよ?』



『光輝の心に聞いてみろよ。一ヶ月あるなら十分だ』


何言ってんだ?タクミのやつ。

意味分かんねぇ。


バスに揺られる事20分。


俺達の目的地、清秀高校へと着いた。



さぁ、今日も学校だ─…
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