―百合色―
『もしかして…昨日の事気にしてる?』



流石…百合。

それだけではないけど、
当たっている。


『気にしない方か変だろ?』


『やめてよ!忘れて忘れて!』



忘れて?

何で…?

百合は俺の事、好きなんでしょ?



『…それでいいの?』



頼むから、良くないって言って欲しい。



『……言いに決まってるよ!もう違う恋に進んでるし?』



え…


俺は百合の発言を受け止めれない。

だからもう一度、確認をした。


『ホントか?』



『うん!』



笑顔で答える百合に、
俺は何も言えなかった。

唯一言えた言葉は、
自分の気持ちに嘘をついた言葉。


『よかった~…』



そんな事思わない。

良くない。


もう俺は何も出来ない─…


俺の中の愛は、それでも育ち続けていた─…
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