―百合色―
─キーンコーンカーンコーン


俺の気分はガタオチのまま授業が開始された。


ずっとこのままかな?



俺は無意識のうちに、
百合の腕をつついていた。


『今日修と会うん?』


『何で?』



何でって言われても…



『べっつに~』


こう答えるしかできない。


それを聞いた百合は必ず、こう言うね。



『もう!意味が分かんない!』



ほらね?


もう百合の事は何でも分かるよ。



百合は必死に英語のプリントを写していた。


その姿を見た俺の心が、
締め付けられるように、
痛くなった。


あのサラサラの髪に、
指を通したい。


あの赤い唇にキスをしたい。



最近の俺はこんな事しか思わない。



軽く変態?


やばい…やばい…


でも止められないんだよ。

今の俺は…自分でも止められないくらい加速し続けている─…
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