―百合色―
英語の授業が終わった直後、再び俺の携帯が震えた。


また修?


と思いながら、携帯を取りだし、確認する。



今度は違う人からだった。

この人からメールが来るのはいつぶりだろう?



まだ一ヶ月経っていないのに、連絡が来た。



『マナ…』


携帯の待ち受け画面に写し出された二つの文字。


《マナ》


携帯を持つ手が震え、
なかなかメールを見れない。



俺は、その震える手を操作し、メールを開いた。



《光輝、久しぶり。
会って話がしたいんだけど無理かな?》



俺の気持ちは決まっていた。


ちゃんと進んでいた。



こんな時に、マナからのメール。


会いたいと、マナから言われた俺。


マナに会って話すべきだ。

今の気持ちを、はっきりと。


偽りのない綺麗な気持ちを。


マナに会って、言う。


そして、マナとは………



さよならだ──……
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