―百合色―
さぁ…どう言おうか。


さぁ…どう離れようか。


待ち合わせの駅へとバスが俺を運ぶ。



俺は行く道中、考えていた。


マナはどんな答えを出すのか。

もう分かっている。


きっとマナは、今俺が思っていることを言うだろう。


そしたら、俺は何て言おうか?


マナに何て言おうか?


考えても、頭に浮かんでこない。



どうにかなるだろう。


多分…きっと…



─まもなく、○○駅…


バスの中に、運転手の声が響く。


俺は、何か決心し、バスを勢いよく下りた。



『もう来てんのかな?』


俺は駅の周りを見渡した。

マナを探す為。


すると、駅の近くのベンチに、下を向いて座っている人を見つけた。



見つけた…マナだ。


何日、何十日ぶりにマナを見ただろう?



マナに近付くにつれ、


俺は緊張しだす。
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