―百合色―
───…


24時間って何でこんなにも過ぎるのが早いのだろう?

百合に告白すると決めて、何週間と何日経っただろうか?


勝手に時間と日々は過ぎて、勝手に一日が終わる。


つまらない。


情けない。


あと一歩なのに勇気が出なく、前に進めない。


そして今、俺には時間があまり残されていなかった。

何故ならば、明日から夏休みだからだ。


担任の先生の一学期最後のしめの言葉を聞き、一斉に教室を出る生徒達。


俺は何がなんだか分からず、ただ座っていた。



とうとう言えなかった。

百合に自分の気持ちを。


『情けねぇなぁ…俺…』



『な~にが情けねぇんだ?』


俺の言葉を盗み聞きしていたヤツが、俺の肩をポンッと叩いた。
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