―百合色―
俺は取り戻そうとする。
二人の間に入って、
二人を裂こうとする─…
『許さねぇからな!いくらタクミでも、これだけは許さねぇ!』
『やめろよ、光輝。
俺達愛し合ってんだ』
…愛し合ってる?
タクミ…冗談はキツイぞ?
『なっ何言ってんだよ…
待てよ…』
二人は俺を置いて、
先へと進んで行ってしまった。
一人、残された俺。
周りは景色もなにもなくて、ただ頭の中に残るのは…
タクミの隣にいた、
もう一人の人の名前。
その人の名前を、
俺はタクミ達に向かって叫んだ。
目には沢山の涙を溜めて。
気付いてよ…
『百合──!!!』
───………
携帯の目覚まし音の無駄に大きい音が、耳に入ってくる。
ゆっくり瞼を開けると、
そこには光が溢れていた。
『夢?…か』
この街に朝がやってきた。
二人の間に入って、
二人を裂こうとする─…
『許さねぇからな!いくらタクミでも、これだけは許さねぇ!』
『やめろよ、光輝。
俺達愛し合ってんだ』
…愛し合ってる?
タクミ…冗談はキツイぞ?
『なっ何言ってんだよ…
待てよ…』
二人は俺を置いて、
先へと進んで行ってしまった。
一人、残された俺。
周りは景色もなにもなくて、ただ頭の中に残るのは…
タクミの隣にいた、
もう一人の人の名前。
その人の名前を、
俺はタクミ達に向かって叫んだ。
目には沢山の涙を溜めて。
気付いてよ…
『百合──!!!』
───………
携帯の目覚まし音の無駄に大きい音が、耳に入ってくる。
ゆっくり瞼を開けると、
そこには光が溢れていた。
『夢?…か』
この街に朝がやってきた。