―百合色―
やばい…
昨日の夕方は覚えていたのに…


すっかり忘れていた。


しかも、百合のメールは、ちゃんと0時に来ている。


俺は…完全に夢の中。



だから、あんな変な夢を見たのかな…



『百合~ごめんっ』



俺は慌てて準備をし、
学校へと向かった。


せっかくの二人の記念日なのに─…


ファーストキスを奪ってやる!と、意気込んでいたのに…



俺はバカだ。



──……



『ごめんっ百合~』


俺は手を合わせ、
必死に百合に謝っていた。


でも百合は、俺の事を見てくれない。


『百合…怒ってる?』



この一言で、更に百合の怒りは倍増した。



『怒るに決まってるでしょ?!ずっと前に約束したじゃん!記念日は、0時にメールを交換するって!
忘れてたの?』



メールを交換する事も、
今思い出した。


何やってんだよ…俺。



最低な彼氏だよ…
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