―百合色―
百合の顔が近付いていく。

そして、俺は百合の頬に軽くキスをした。


『今日はこれで我慢かな?』


自分を誉めてあげたい。

あんな言葉を聞けて、
俺のテンションは最高潮だ。


百合に触れたいと思った。
百合にキスしたいと思った。

でも百合は怖がるだろ?


だから、頬にしたんだ。

俺、偉いだろ?



『光輝…今日は…』


『ん?』


気が付くと、百合の顔はタコみたいに真っ赤だった。

『今日はここにしてよ…』

百合は、人指し指を自分の唇に当てていた。


『百合…それって…』


『光輝…して?』



突然甘えだす百合を見ると、こっちまでタコみたいになる。



百合は、ゆっくりと瞼を閉じた。


俺が願っていた事が、


もうすぐ叶う──……
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