―百合色―
~第八章・復讐~
──……ある日いきなり、変なことを聞いてきた奴がいた。



『なぁ光輝、最近お前いいことあった?』



そいつは空を見上げて、
こう呟いた。


最近、屋上は俺達の溜り場になりつつある。


中学生に戻った気分になるんだ。

中学生の頃もよく二人で空を見上げたものだ。


『なんだよタクミ?』



俺はその変なことを聞いた奴、タクミの方を見る。


『俺もそれ思ってた!
最近の光輝、キモいぐらい笑ってるし!』


タクミの横にいた疾風が顔を出す。


今では3人の溜り場の屋上。

昼休みは俺達の貸しきりだ。



『疾風、お前にだけは言われたくない!』



『何だよそれ!でも何かあったよな?』



…あぁ、あったよ。


でも教えてやるかよ。


俺だけの秘密なんだからさ
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