―百合色―
キスの最中に聞こえる、
いやらしい音が、
俺をもっと熱くさせる。


『はぁっ…』


百合から漏れる吐息も、
全て食べたい。


俺は休む暇も与えないまま、百合にキスをした。


『んっ…こ…うき…』


もっと苦しんで、

もっといやらしい顔して?

百合が拒めば拒む程、
百合を求めてしまうんだ。


『百合?嫌なら嫌って言いなよ?』



『いっ嫌じゃ…ない…』


ほらね?

百合は絶対に《嫌だ》とは言わないだろ?


嘆く百合も、

絡まる舌も、

漏れる吐息も、


いやらしい音も、


全部、全部、

俺に火をつけるんだ。


そして俺は熱く燃える。


真っ赤な太陽のようにね。


『光輝…もう無理だよぉ…』


今日は少しやりすぎたかな?


激しくしすぎたかな?


でもこのくらい刺激があった方が、燃えるだろ?
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