―百合色―
俺は百合の唇から離れていく。


唾液が糸をはっている。


百合の顔を見ると、
疲れているようで、
でもその顔がいやらしい。

俺を誘ってんの?



『はぁ…はぁ…』


呼吸が上がる俺。


『百合…どうだった?』


『そんな事聞かないでよ…』


『気持良かった?』



『ばか光輝!!
もうしないもん!』


俺にまた火がつく。


俺はまた百合に接吻をする。


『ん──!?』


あの音が再び聞こえる。


舌の絡まる音。

何度聞いても飽きない音。

俺の舌で百合を遊んでいるようだ。



『んっいやぁ…』


『またしたくなっただろ?』



『うん…』


『良く出来ました』


俺は百合を見て微笑んだ。

そして俺達は手を繋ぎ帰って行った。
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