―百合色―
午後からの授業は、
俺の大嫌いな日本史。

日本史の先生の話は長く、そして意味が分からない。

多分、俺が話を聞いていないだけだが。


俺は、シャーペンを取りだし、クルッと器用に回し、手に持って黒板に書かれたのをノートに写していく。


『ふぁ~ねみっ』


一通り書かれているのを書き終えたら、俺は机に伏せた。


左側を向きながら、
俺は目を閉じたが、
すぐに開けた。


目を開けると、百合の姿がすぐに見えるからだ。


百合は真面目に先生の話を聞いている。


髪の毛の間から見る百合は、飽きることなく、ずっと見ていられる。


そして、俺はまた目を閉じた。



その後の記憶はない。


気が付いた時には、
もう授業が終わっていたから。
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