―百合色―
『言ってる意味が分からない』


『光輝…ちゃんと話し合ってよ?中途半端なままじゃだめだよ?
たくさんの人を傷つけちゃうよ…だから…』



『百合…うん…分かった…俺は絶対百合と別れないから…』



『うん…私も別れたくないよ?
ずっと光輝が好きだから…』



『俺もお前が一番だよ。
必ず迎えに行くから。
待ってて?』



『うん…待ってる…じゃあね、光輝…』


『バイバイ…百合…』


百合の小さな背中が悲しく見える。


百合は、暗い街に消えて行った。


百合…必ず…必ず行くから──…


愛してるよ。



──……翌日。


俺は学校には行かなかった。


ある人の家に向かっていた。

忘れられない、思い出のひとつの場所。


俺はひたすら出てくるまで待った。


『光輝…?』



『今から大丈夫か?

マナ──……』



決着の時が来た─…
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