―百合色―
俺の目の前に、湯気がたっている、美味しそうなオムライスが出てきた。


俺はスプーンを取り出し、フワフワな卵とチキンライスをのせ、口に運ぶ。


『うま~』

笑顔が溢れる。


隣にいる百合も俺と同じで、笑顔が溢れていた。


『なぁ、光輝、百合とあそこ行った?』


目の前で、うどんを食べながら、俺に変な事を尋ねてきたタクミ。


『あ?何のこと?』


タクミの言っている意味が分からない。


『ちょっタクミ君!言わなくていいよ!!』


焦りだす百合。


何か隠し事してんのか?


俺は、水を一口飲み、
百合を見て聞いた。


『隠し事?なんかあんの?』


『えっと…』


百合は、俺と目を合わせず、スプーンを強く握っていた。


『百合、もう言ってよくね?言わなきゃ意味ねぇじゃん』


さっぱり話の意味が分からない。


百合とタクミに何かあるの?
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