―百合色―
何だろう、この気持ち─…

また百合を好きになってしまった。


可愛すぎる。

考える事も、行動も─…

何もかも──………


『光輝、何か言えよ?』



『あっ…うん、何か嬉しくて…』



『ほっ本当?光輝、私と旅行行ってくれるの?』


百合の目が輝いた。

キラキラと反射している瞳。


『行くに決まってんじゃん!』



『良かったな、百合!』


『うんっ!前にさ、行きたいとこあるって言ったじゃない?あれね、旅行会社の事だったの…でも行けなかったじゃない?』


百合の言葉で思い出した。

あの日だ─…


マナが校門にいた時だ─…

確かに百合は、行きたいとこがあると言っていた。

俺も楽しみにしていたが、
あの日─…マナが現れたから、行けなかったんだった。


気が付かなかったよ…


ごめんね、百合──…
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