―百合色―
百合の顔を見ると、
真っ赤になっていた。


『はっ?!何でそんな照れてるんだよ!』


『照れてなんかないよ!』

嘘つき。


耳まで真っ赤だよ?


『もしかして変な事でも考えてたんじゃねぇの?』


俺は笑いながら茶化した。

そして近くにあったテレビのリモコンを取り、

テレビをつけた。


一気に煩くなる部屋。


それもそうだ。


ちょうどつけたチャンネルがお笑いの番組だったから。


俺は良い番組がやってないかと、チャンネルを次々に変える。


百合は黙ったまま。



すると百合が俺からリモコンを取り、テレビを消した。


『何だよ、百合?』


『わっ私ね?今日泊まるつもりで来たの!』


真っ赤な顔で俺に言ってきた。


『は…?』



思考停止。


『ちゃんと学校の用意も持って来たんだ!』


隣にあった袋を指さして言った。


『それって…』


ゴクンと生唾を飲んだ。


『…私と光輝はいつも一緒でしょ?』


照れ笑いする百合。


戸惑う俺。


俺は百合の手を強く握った───………
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