―百合色―
俺は何も変わっていない。

変わった事は、背がぐんと伸びたくらいだ。


百合と離れ頃から、7センチは伸びただろう。


大人になりつつあった。


俺は学生カバンを持ち、
始業式に出るため、学校へと足を進めた。


百合のいない学校に、
全然慣れないでいた。


百合を探してしまう。

かくれんぼしているみたいだ。


でも…見付からない。


俺は今日も学校へと向かう。


『光輝っ!』


俺の目の前に現れたやつら。
俺はそいつらを見て笑った。
『なんだよ…疾風、タクミ?』


この二人とは相変わらず、仲良しだった。


『お前と俺達同じクラスだぜ?2年3組』


『まじ?うるさくなりそうだな』


『まぁ、疾風がいるしな?』


タクミが疾風の顔を見ながら笑う。

『うっせーよ!早く行くぞ!』


俺達三人は、学校の中へと入って行った。



…百合?


元気ですか?

俺は…元気です。
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