―百合色―
俺達はいつもいた。

タクミ、疾風、亮、俺。


いつも屋上にいた。


『疾風ってまだゆかと付き合ってんの?』


『当たり前だろ!もうラブラブだっつの!』


『ふ~ん』


最近、俺達4人が並んで校舎を歩いていると、必ず誰かが声をかけてくる。


それは全て女で、
全て後輩だった。


なんか俺達は有名らしい。

よくわからないが。


俺達が昼休み、中庭で話していると、数人の後輩が俺達に向かって歩いてきた。

『あの…』


その子達は、手紙を持っていて、俺達に渡してきた。

『はい?』


タクミは一枚もらったようだ。


タクミに差し出した人は、髪の毛がクルクルに巻かれていて、すごく小さく、
とても可愛い女の子だった。

タクミはあんまり女の子には興味なかったが、一応手紙を受け取っていた。
< 326 / 353 >

この作品をシェア

pagetop