―百合色―
~第二章・幻想~
マナは第二志望高校へと通う事となった。


清秀とマナの高校は、
結構距離があり、毎日会えるのは難しい。


でも俺はマナとの関係を辞めにしたくなかった。



マナも俺と同じ事を言ってくれた。



高校になり、更に俺達の愛が深まればいいと思っていた──…



桜の花びらが、ヒラヒラと舞い、この街をピンクにする。


『マナ?今日…入学式だな…終わったらメールしろよ?』



『うん。分かった!』



今日俺達は入学式。



俺はマナを見送る為、駅へと来ていた。


初めて見る、マナの新しい制服に、ときめいた事は、秘密。


でも分かっちゃったかな?


俺、顔に出やすいもんね?


『光輝…制服かっこいい…私もここの制服着たかった…』



『何言ってんだよ。
今のマナ、可愛いよ』



『ホント?』



そんな瞳で俺を見るなよ。


理性が吹っ飛ぶだろ?
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