―百合色―
『光輝~お前高校行く?』

学校から帰る途中、
親友のタクミに聞かれた。


『タクミは?』


『俺は行くよ?当たり前じゃん!』



『タクミ…頭いいからなぁ…どこ目指してんの?』



『一応…清秀?』



『は?あそこレベル高くね?』



『高いな~まぁなんとかなるでしょ?』



『ふ~ん…』


タクミすごいな…

清秀とか…俺には無理だな。


俺はタクミと同じ高校に行けたらなって思ってた。


タクミは俺の兄みたいな存在で、いつも頼りにしてたから。


離れるなんて…悲しかったりする。



すると、どこからか視線を感じたんだ。


誰か見てる?


俺は振り返った。



俺の後ろには──…


マナがいた。
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