―百合色―
~第三章・影~
──…


俺は最近イライラしてばっかりだった。

そして、今俺の元に、イライラの原因が届いた。



《ごめん光輝!今日も学校で遅くなるから会えない!》


マナからのドタキャンのメール。


もう今日で3回目だ。

いつもの約束を破られたのは。



でも俺はマナを責めなかった。

マナの事を信じていたし、学校が終わる時には、
電話をくれたから。



だが、俺のイライラは募るばかり。


俺は上手くこのイライラを解消出来ずにいた。

溜っていくばかりだった。


『はぁ~…』


この頃溜め息ばかり出る。


『何だよ?光輝。悩みでもあんの?』


帰りのバスの隣に座っているタクミが言う。



タクミ、お前には悩みなさそうだな…


能天気に話すタクミが羨ましく思えた。



『別に?何でもねぇよ!』

俺はタクミには黙っておいた。
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