―百合色―
《笑、百合、楓、愛している》


ただこの一言だけだった。

これを見た次の日に、
鈴木百合と出会った。


俺は鈴木百合と聞いて、
何か気になっていた。

どこかで聞いた事ある名前だと思っていたんだ。



そしてある日…

『百合~』


『何?』


『お前の親父って何やる人?』



百合に確認してみた。



『カメラマンだよ?確か…』



やっぱり…
百合は鈴木優さんの娘なんだ…



『やっぱなぁ~鈴木優さんでしょ?』


『うん…』



『俺大ファンなんだよね!!』


こう俺が言うと、
百合は笑顔になった。

今まで見たことのない笑顔で。


その笑顔を見た俺は、
下を向いた。


顔が赤く染まったのを隠したくて。


百合の笑顔がとても可愛くて、照れてしまった。



──…


それから俺は、鈴木優さんの写真集が出る度、
買いに行った。


鈴木優さんの写真を見ると、不思議な気持ちになるんだ──…
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