―百合色―
気付いてたから、タクミ…
いきなりあんな事言ったんだろ?



『光輝?ひとつ聞いていいか?』


昼休み、天気がいいから、タクミと屋上で、寝転がっていた。


目の前には、
高く広い青空が広がっている。



いい天気だな…
やべぇ…眠たくなってきた…



『んあ?』


『お前さ、麻生の事気になってんだろ?』


閉じかけた瞳が、
再び、青空をうつす。


『はっ?いきなりなっ…何だよ?』


明らかに、好きですって…バレバレ?


タクミ分かったよな?




俺のこの態度で。


俺はおそるおそるタクミの方を見ると、
タクミが俺の方を見て、
笑っていた。




やっぱりバレたか…




『へぇ~光輝が麻生をね~。へぇ~』



『なっなんだよ…ダメかよ?』



『別に?いいんじゃねぇの?』




いいのかよ…

じゃあそんな笑うなよな。
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