priere (プリエール)
私は傷の状態を確かめたく





包帯を恐る恐る外した・・・





皮膚に近づくにつれ





包帯へ染み込む血の色が濃くなる







最後の一枚をはがし終えたとき






私は愕然とした










縫い合わされた皮膚







思うように動かない指・・・










傷は小指のつけねから親指のつけねまで





大きく斜めに走っていた








きっと、神経までいってる・・・








この瞬間






私の幼いころからの夢は







断たれた





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