スケッチブック【完】~対立した二人の過去~
「人は…描けない」
震える声で言う。
「はぁ?
なんで!?」
描かない、じゃなくて描けない。
あのときを、思い出すようで――
怒ったような口調の葉。
怖い…
「別に、葉には関係ないでしょ!?」
その怖さを振り切るつもりで出したその言葉。
気づいたときには遅かった。
あたしっ…!!
「んだと…?
人にさんざんあれこれ言っといて
自分はそれかよ!?」
わかってる。
自分勝手だって…
葉が怒るのも当然だって。
でも…
他の誰より葉に言われたのが悲しかった。
「葉には…
葉にはわかんないよッ!!」
それだけ言ってあたしは走り去った。
震える声で言う。
「はぁ?
なんで!?」
描かない、じゃなくて描けない。
あのときを、思い出すようで――
怒ったような口調の葉。
怖い…
「別に、葉には関係ないでしょ!?」
その怖さを振り切るつもりで出したその言葉。
気づいたときには遅かった。
あたしっ…!!
「んだと…?
人にさんざんあれこれ言っといて
自分はそれかよ!?」
わかってる。
自分勝手だって…
葉が怒るのも当然だって。
でも…
他の誰より葉に言われたのが悲しかった。
「葉には…
葉にはわかんないよッ!!」
それだけ言ってあたしは走り去った。