スケッチブック【完】~対立した二人の過去~
「うわぁー!

新しいスケッチブックだ!!」

きれいな青色のスケッチブックが入っていた。

「なんで、もうスケッチブックが無いって分かったの?」

あたしは、葉を見つめながら聞いた。

「んー
堤防で見せてくれた時
最後の紙だって分かったから。」

葉は、少し照れながら言った。

「ありがと!
これはあたしの【宝物】だよ!」

そう言いながら、葉に抱きつく。

「お、おい!」

葉の顔が、一気に赤くなる。

「…今度から

人も掛けるかな」

「あぁ」

「ねぇ
一番目の被写体になってくれる…?」

葉にくっついたまま聞く。



「とうぜん」





葉からもらったスケッチブックは

空にも負けないぐらいの
きれいな青色に輝いていた。


──END



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