君を想う
触れたい手
あったかいよ

そう言って

片方貸してくれた君の手袋は

君のように大きく丈夫そうな皮の手袋

指先が余ることが

なんだか私を幸せにした


君のはだかになった手は

君のポケットに隠されて

私のはだかになった手も

私の袖のなかに隠してしまう


その手を繋ぎあえたなら
君のことが少しわかるような気がしてるのに


無言で歩きだす君に

冷たい手を伸ばせたなら


小さな不安なんて

雪とともに


消えてゆくのに




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