Heavenly sky-あたしと君に残された日々-






「いやっ…!」


「っ…!?」


突然ドンッと日向の体を押して後ずさったあたしは、眉を歪ませた。


「ごめんっ…怖い。日向やのに……日向やって、分かってるのにっ―――ごめんなっ!」


雨の中目を赤くして、涙を流して走るあたし。


茫然と立ち尽くす日向の顔が、これ以上に無いくらい悲しそうで…見ていられなくて。


涙で目の前が滲む。


キキキキッ――――!!


激しくブレーキを踏む音が耳に届き、咄嗟に視線を横に向けると、


「陽菜…あぶないっ!!」


「え―――…?」


迫り来る軽トラックと。


叫ぶ日向の必死な声。






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