Heavenly sky-あたしと君に残された日々-






これが沖縄の海やったら、底まで透けて見えるんかな?


須磨の海は毎年変わらず濁っていて、到底海の底は見えそうにない。


だけどこうして海面を歩けるなんて、この先もう無いだろうから十分楽しもうって思う。


『なぁ疾風、あっちまで競走な!よーいドン!』


『はぁ?ちょ、陽菜待てや〜』


何とも言えない感情がもやもやと渦巻いて、まるで飲み込まれそうだ。


砂浜の向こう側、たまに映る日向と壱夜の姿はぼやけていて、その場に何も無い蜃気楼の様に見えた。






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