Heavenly sky-あたしと君に残された日々-





沈黙が訪れるその間に、日向が表情を強張らせた。


『なぁ疾風』


あたしの呼び掛けに、やっと顔を上げた彼は少し悲しそうで…


『疾風は自分が死んだ時のこと…覚えてる?』


『……え?』


次の瞬間、疾風の瞳が動揺の色で揺れた。


―――胸が、空間が、嫌なざわめきで広がる。


少し声を洩らして固まった疾風は、目を見張ったまま拳だけをギュッと握った。





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