Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
☆霊感少年の幼少期
ジージージーと、四角い部屋の中にまで響くアブラゼミのうるさい鳴き声。
毎年このうるさい声と、ムシムシと鬱陶しい暑さには悩まされる。
『あーもう!うるさいっ!!』
―――なんて叫んでクッションを投げてみたところで得るものは何も無く、反対に熱くなって無駄な体力を消耗するだけ。
まぁ、幽霊なあたしにしたら暑いも寒いも関係は無いけれど…
この蝉の鳴き声だけはどうにかして欲しいと思う。
…幽霊って、ヒマな生きもんや。
四角い部屋の四角い天井を見上げながらふと思い、そんなあたしが決まって向かうところは大抵いつも同じ場所。