Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
あんなに思いつめた顔をしていたんだから、きっと日向たちにはまだ話せて無いはず。
だから二人とも疾風の小さな異変には気が付いてない。
―――と、思っていたあたしの考えは、次の瞬間日向から発せられた言葉に覆された。
「疾風、なんかあったんか?」
『…っ…!』
確信に迫るように直球で投げかけられた質問に、疾風の横顔が驚きに変わる。
けどそれも一瞬で、すぐに笑った疾風は『残念やけど何もないわぁ』と、冗談混じりで答えてみせる。
だけど日向の眉間のしわは反対に増えてしまい、
「お前…笑い方忘れてる」
届いたその声に、あたしの胸は一層悲しく痛んだ。