Heavenly sky-あたしと君に残された日々-





疾風が眠った後のことはよく知らない。


あたしも日向の膝枕で、夢の中へと吸い込まれてしまったから。


ただ時々、日向と壱夜の話が聞こえてくるくらい浅い眠りで、実はそんなに眠くなかったんだと思う。


だけど日向たちに何かを聞かれると、きっとあたしは答えられずにはいられないから、だから寝ていた。


いや、正確には寝ているフリをした。


途中から意識があっても、眠っているフリをした。


でもそれって、簡単そうで案外そうじゃない。


結構キツくてもう限界かと思った頃に疾風がモソッと動いたから、早く起きろとひたすら念じていた。




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