Heavenly sky-あたしと君に残された日々-





『おい待て日向っ!そんなに俺様を怒らせたいか?』


「……」


『何か言え、怒るぞ?』


「……」


『おおっと、なにも言えないぞ杉山選手!』


「……」


『ん、待て、この場合俺は怒るんか?』


「……」


『あれ、どっちや?』


「……アホ」


先を行く日向の周りでちょろちょろ動きながら、その言葉通りアホな疾風は今日も喧しい。


でもいつもと変わらないそんな姿に、あたしは少し安心していた。


きっと疾風の心の内は、前も感じたように複雑なものなんだろうけれど、騒ぐ事も出来ないくらいダメージの受けた疾風を見るのはもの凄く辛いから。





< 447 / 841 >

この作品をシェア

pagetop