Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
あたし達のあとに疾風と壱夜も続き、桜並木を抜けていく。
もう校門が見える頃だと思ったその時、後ろから息を切らした女の子が走り過ぎ…
『あ!』
見覚えのある後ろ姿に、あたしは思わず声を洩らして立ち止まった。
焦げ茶色の髪に、緩くかかったパーマ。
部活の途中なのか、あの時とは違ってユニフォームを着ているけれど。
きっと、きっとあの子が…
『疾風!』
驚きと焦りで振り返ったけれど、疾風はもう気が付いていたらしい。
ボーっとあの子に視線を向けていた疾風は、あたしの呼びかけにハッと目を逸らした。