Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
「嘘や、じゃあ何で俺だけ…」
奥歯を噛み締めて呟く大悟の手が、真っ白なシーツを巻き込み皺を作る。
「何で俺だけやねん!」
悲痛な声が室内を満たす。
不意に視線を隣に向けると、天井を見つめた疾風の睫毛がキラキラと光っていた。
…もう、限界だった。
疾風が泣かないなら、あたしも泣かないでいようと思った。
けど、彼が初めて見せる涙は切なすぎて、いつの間にか溢れ出したしょっぱい雫に、見える世界が歪んでいた。