Heavenly sky-あたしと君に残された日々-





握っていた手の力が、より一層強くなっていく。


『陽菜、ごめんな』


『な、何でっ…』


『俺こんなんやし、アホやし』


『それが疾風やろ』


『褒めてんの、それ』


『あ、当たり前やろっ…』


前を向くと、涙目の疾風。


『これ以上泣かせんとってよ』


そう呟いて、口をへの字に曲げる。


涙が止まってくれないのは、きっと疾風がそんなにも瞳を濡らしているから。






< 472 / 841 >

この作品をシェア

pagetop