Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
もう感覚も定かじゃない疾風の両手があたしを包み、共にキラキラした光に飲み込まれる。
怖かったはずのなのに、疾風の涙なんだと知ったら不思議と温かかった。
『陽菜』
『…っく』
『俺救われたんや。あの時独りで彷徨ってたら、お前が俺の居場所はここやって言ってくれたやろ?』
『…疾風』
『だからもう寂しくない。俺の居場所はいつでもここにあるねん』
『疾風っ』
『やろ?』
あたしを離し、涙を拭き取った疾風がおどけた様に言いながら、日向の方に目を向ける。
悔しそうに眉を歪ませながら、それでも笑顔を作った日向は笑って頷いた。
壱夜はいつものように笑うと、その様子を見守っていた。