Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
じゃじゃ降りの雨の中、その金髪は息を切らし我を失ったかのようにあたしへと掛け寄る。
「…はぁはぁ…っ陽菜!」
そして横たわるあたしを抱きかかえると、次に目を見開いたのは日向だった。
破れたスカートに、傷だらけの肌。
「陽菜、ごめん。ごめんな…」
悲痛な声があたしの耳だけに伝わって、雨の音に溶けていく。
ぐったりした様子で力も出ないのに、日向の顔を見た途端に目から音もなく涙が零れ落ちた。
「日向の…せいじゃない」
やっぱり、昔からあたしは辛い時に日向の顔を見ると、涙が止まらなくなってしまうらしい。
―――だけど、この時は少し違った。
いつもなら安心するはずの日向の胸が、この時は何故か落ち着かなかった。