Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
中庭に続く廊下を走り、渡り廊下を抜ける。
体育館に近づくと複数の怒声が混じって聞こえ、その中に微かな日向の声を見つける。
殴り合う生々しい音が響くその場所で、壱夜がスッと指を差し…
「陽菜、あれって…」
『…うん』
ボコボコに殴られて無念にも倒れている人間を一瞥し、軽く溜息を洩らしたあたしは―――…
『日向が、暴走してる』
狂ったように殴り続ける金髪を視界に捉えると、額に手を当てて言った。