Heavenly sky-あたしと君に残された日々-





「ちょっといい?」


そういつもの様に物腰柔らかく聞くと、返事も聞かずに話し始める。


「日向は何も悪くないよ、先生。」


その言葉から始まり、壱夜の巧みな言葉の魔法で浜崎が騙されるのに、そう時間はかからなかった。


「…つまり、杉山は正当防衛をしただけなんか?」


「はい。日向は彼らに急に殴りかかられたから、自分を守るために仕方なく殴り返しただけです。そうだろ、日向?」


「え?…あ、あぁ」


急に話を振られて焦る日向に対し、壱夜はしれっとした表情で浜崎を見据える。


よくもまぁ、そんな真顔で嘘をペラペラと…





< 541 / 841 >

この作品をシェア

pagetop