Heavenly sky-あたしと君に残された日々-





軽く角度を付けて触れた彼の唇は、ほんのりと温かかった。


ゆっくり離れていく唇に、あたしはただ瞬きを繰り返すだけ。


「陽菜ちゃん?」と呼び掛ける弘樹に止まっていた思考が動き始め―――…


「先輩、これって何なん?」


唇に人差し指を当てて聞くと、弘樹は特別驚く感じでもなく、


「そんなん一つしか理由ないやん?」と悪戯っぽく笑った。





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