Heavenly sky-あたしと君に残された日々-





あたしからメロンパンをひったくり、大口で頬張る日向。


―――“日向は…怖くない?”


「ん?…そんな目ぇせんくても全部食べへんって!心配すんなよ。な?」


こんな言葉、口に出来るはずがなかった。


日向があまりにも楽しそうに笑って、あたしの頭を撫でるから。


こてん…と優しく、あたしの肩に頭を乗せたりするから―――…


『もう!食べ過ぎやぁ~』


あたしは…いつも通りでいることにする。


これからも日向にとって、いつも通りの“陽菜”でいようと思う。


たとえ、もしその時が来ても。その時まで。


―――そう思ったのは、多分あたしだけの秘密。






< 613 / 841 >

この作品をシェア

pagetop