Heavenly sky-あたしと君に残された日々-
いつの間にか野次馬が周りを囲うようにして集まっていて、先生が来るのも時間の問題だと思った。
「日向、もう止めとけ」
あたしと同じ事を思っていたのか、壱夜がそう口にして日向の腕を掴む。
一瞬ビクリと肩を震わせた日向は、悔しそうに眉を寄せた。
胸倉を掴む手に力が入り、その目は泣きそうに少し離れたあたしへと向けられる。
…何で、そんな目するんよ。
そう思うと、瞳の中にある日向の寂しさに触れた気がして、
「そんなもんもらっても、陽菜はもう戻ってこやん」
不謹慎ながらにも、日向の言葉が少し嬉しいと思ってしまった。